
心理学 / 社会 / 説得
心理学 / 社会 / 説得返報性の原理
Reciprocity Principle
行動は行動を生む:他人に親切に接すれば、相手も同じように返そうとする傾向がある。
人気度
有用性
別名
返報性の規範;返報の法則;ギブ・アンド・テイクの原則
分野
社会心理学 / 交渉 / 営業 / 対人関係 / マーケティング
定義
- 返報性の原理とは、人は受け取ったものを返そうとする傾向があるという社会的規範であり、親切には親切を、好意には好意を返しやすいという考え方である。
要点
- 行動は行動を生む。相手に親切に接すれば、相手もそれに応えようとしやすい。
- まず与えることで、相手の中に「返したい」という気持ちが生まれる。
- 返報性は協力と信頼を支える土台である。
仕組み
- 好意や贈り物を受け取ると、人は負い目やお返ししたい気持ちを抱きやすい。
- 人々はその感覚を和らげるために返礼する。
- こうしたやり取りが繰り返されることで、相互の信頼と好意が積み重なる。
具体例
- 本当に役立つ無料サンプルや支援を先に提供する企業は、後で顧客が購入したり、好意を返してくれたりする可能性が高まることが多い。
代表例
- 例: チャルディーニが影響力の主要原理の一つとして示した返報性、そしてグールドナーが定式化した返報性の規範。
- なぜこのルールに当てはまるか: 最初に贈り物や譲歩を与えると、相手が応じる可能性が高まる。
- 検証状況: 返報性は社会心理学でもっとも頑健な知見の一つである。
適用場面 / 当てはまる状況
- 関係性と信頼の構築。
- 相互譲歩による交渉。
- まず価値を提供する倫理的なマーケティング。
当てはまらない場面 / よくある誤用
- 贈り物を使って、相手に義務感を押しつけるようなやり方をしてはいけません。
- すべての人や文化が同じように返報するとは限らない。
- 見返りだけを求めて与えてはいけない。不誠実な返報は信頼を損なう。
提唱 / 起源
- 提唱者: 規範としてはアルヴィン・グールドナーが理論化し、影響力の原理としてはロバート・チャルディーニが広めた。
- 提唱年: 1960年(グールドナー)、1984年(チャルディーニのInfluence)。
- 発祥国 / 文脈: アメリカ合衆国の社会学・心理学。
証拠/研究の根拠
- 返報行動や譲歩に関しては、文化をまたいだ強い実験的支持がある。